東京・日本武道館で15日行われた全国戦没者追悼式には、本県から遺族45人が参列した。終戦から79年。戦争を知る世代は減り、遺族の高齢化も進む。参列した本県の親子ら3組は、戦争の悲惨さや平和の尊さを後世に伝えようという思いを新たにした。
県によると本県参列者の平均年齢は71・3歳。戦没者との続柄は子17人、きょうだい1人、孫6人など。
「たくさんのものを残してくれた父に感謝したい」
下野市中川島、蓬田宜之(よもぎたのぶゆき)さん(82)の父多一(たいち)さん=享年(28)=は南太平洋上の輸送船で戦死した。宜之さんは当時3歳。父は出征前、幼い宜之さんに広大な土地を相続していた。後に、父が「死ぬ覚悟だった」ことを知った宜之さんは、その土地でキュウリ農家を営んだ。
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