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ドライブレコーダーに記録された逆走する軽ワゴン車(右)=15日早朝、那須塩原市の東北道下り線(目撃者提供)

 那須塩原市横林の東北自動車道下り線で15日早朝、逆走する軽ワゴン車と乗用車が正面衝突し4人が死傷した事故で、軽ワゴンは下り線上で転回し逆走を始めたとみられることが16日、捜査関係者への取材で分かった。県警高速隊は2人の遺体の身元や詳しい原因を調べている。

 一方、事故直前に軽ワゴン車と乗用車ですれ違った横浜市、会社員男性(30)が同日、下野新聞社の取材に対し「(軽ワゴン車は)スピードを緩める気配がなかった」と当時の状況を語った。

 男性は妻と子どもの3人で福島県へ帰省中だった。東北道下り線の追い越し車線を走行中、前の乗用車が突然車線変更した。「何だろう」と思った直後、逆走車が正面に。「とっさにハンドルを切って避けられたが、サイドミラーが当たるぎりぎりだった」と振り返った。

 「すれ違った後は、体の震えが止まらなかった」という男性。気持ちを落ち着かせようと、サービスエリアに入ったが、20~30分は治まらなかったという。

 ニュースで、車2台が全焼し運転手2人と乗用車の子ども2人が重傷を負った事故を知った。男性は「被害者の気持ちを思うと無念で仕方ない」と話した。