かき氷

川沿いのカウンター席の魅力を語る店長の古橋さん

かき氷 川沿いのカウンター席の魅力を語る店長の古橋さん

 木立の下を菊沢川が流れる。澄んだ水の中に水草が揺れ、小魚が泳ぐ。セミの声も聞こえる。川沿いのカウンター席で「かき氷」を食べる。エアコンの効いた屋内の席もいいが、菊水苑はここが“特等席”だ。

 日光の天然氷を使ったかき氷は純白でふんわり。デリケートな氷の温度管理と刃の当て方が肝要という。

 オリジナルのシロップは自家製で、かき氷は地元産の完熟「とちおとめ」(千円)が一番人気。これも自家製のジャムが載る。

 通はまず氷だけを味わうとか。試してみると、滑らかな舌触りと同時にスーッと溶ける。店主の古橋初江(ふるはしはつえ)さん(75)は「天然氷の特徴なのか。頭がキーンとならない優しい氷って、お客さんによく言われる」と笑顔で話す。

 アドバイスに従い、シロップは少しずつかける。さっぱりした甘みが、きめ細かいかき氷にマッチ。「ミルク(練乳)」(100円)をトッピングし、味変を楽しむのもいい。かき氷は自社栽培の「みかん」(千円)、「抹茶」(950円)もお勧めという。

 佐野市は先月末、41度を記録した。全国屈指の暑い街だけに、オープンから16年、今年の夏も忙しい。

 ▼メモ 佐野市堀米町2139。午前11時~午後5時(ラストオーダー午後4時半)。営業期間は9月30日まで。火曜定休。(問)0283・21・5584。