隊列を組んで河川を横断する佐野署員ら

 佐野市消防本部と佐野署は20日、堀米町の秋山川で水難事故などを想定した合同訓練を行った。先月の屋外プールでの訓練に続き、今回は実際に河川で救助対応などを実践した。

 初動対応に当たる消防と警察がお互いに理解を深め、災害時に円滑な連携ができるよう合同で訓練を実施。消防の水難救助隊や同署員など約25人が参加し、2019年の台風19号で決壊した秋山川で流水下の泳ぎ方などを学んだ。

 対岸へ渡るための浅瀬横断法や急流の中を泳ぐ方法を実践。「足を下流に向けて、斜め45度に泳ぐ」と水難救助隊の指導に従い、参加者らは懸命に腕を回した。川上から流れてくる要救助者へのロープが入ったスローバッグの投げ方なども確認した。

 市消防本部警防課警防係岡保宏(おかやすひろ)係長は「雨で水位が上がった川で訓練する貴重な経験ができた。これからも合同で訓練していく」。佐野署の宇賀神彰(うがじんあきら)警備課長は「救助隊から実践式で教わり、自分の命を守りながら救助する方法を学ぶいい機会になった」と話した。