船旅を満喫した(右から)森さん親子と高澤さん親子

 茨城県の大洗港出発から17時間が経過し、北海道の苫小牧港が近づいていた。「1人でお風呂入ってきていいかな」。2日目の1日昼、フェリー内で宇都宮市雀宮南小3年森翔梧(もりしょうご)さん(8)から尋ねられた母清香(さやか)さん(40)は目を丸くした。

 やや怖がりな一人っ子の翔梧さん。これまで何をやるにも清香さんや家族と一緒だった。しかし、今回の旅で船室内にはお風呂がないため、5月から1人で入浴する練習をしてきた。「私がいないと何もできなかったのに…」。清香さんは積極的な息子の姿に驚きつつ、笑顔で大浴場へ送り出した。