県環境森林部は3日、野木町若林の井戸から基準値を超える硝酸性窒素と亜硝酸性窒素を検出したと発表した。井戸所有者に井戸水を飲まないよう指導し、周辺住民に水道水の飲用などを呼びかけている。これまでに健康被害は確認されていない。

 県環境保全課によると、7月に実施した地下水質調査で1リットル当たり10ミリグラム以下と定められた環境基準を上回る19ミリグラムの濃度が検出された。8月に周辺の六つの井戸を調査したが、異常は確認されなかった。発生源は特定されておらず、基準値を超えた井戸については定期的な調査を行う方針。

 硝酸性窒素と亜硝酸性窒素は土壌や水、植物に広く存在しており、基準を超えた水を長期的に摂取すると酸素欠乏症を引き起こす恐れがあるとされる。