10日午前3時ごろ、宇都宮市本町の飲食店が1階に入る木造2階建てから出火、約76平方メートルを全焼した。同店の従業員で宇都宮市、女性(23)と生後4カ月の長男が煙を吸うなどし、意識不明の重体。宇都宮中央署は同店が出火元とみて原因を調べている。
同署によると、店の厨房(ちゅうぼう)付近が激しく燃えていた。出火当時、店は営業中で店内にいたのは2人のみとみられる。建物の2階は空き家という。火災を目撃した通行人から110番や119番が相次ぎ、通行人らが2人を店外まで運び出したという。
近くに住む70代女性は「消防の人に言われて避難した。煙がひどく、何事だろうと思って焦ったし、驚いた」と話した。
現場は市中心部で、東武宇都宮駅から北に約300メートルの繁華街。同市消防局や消防団の消防車計21台が出動し、辺りは一時騒然とした。約4時間半後に鎮火した。