【大田原】大田原神社の遷座120年を奉祝する記念演奏会「玉響(たまゆら)」が14日、本町1丁目の那須野が原ハーモニーホールで開かれた。雄々しい舞楽や園児らによる祭祀(さいし)舞などが披露され、集まった氏子ら約250人が節目を祝うとともに、麗しい伝統文化の世界に触れた。
同神社は807(大同2)年の創建と伝わり、1904(明治37)年に現在の山の手2丁目に移転。以来、「大神宮さん」の通称で親しまれ、庶民の身近な神社として信仰されている。
演奏会では、同神社の歴史などが紹介された後、市内を中心に活動するフラダンス教室「オハナククナ」の生徒が登場。節目を記念したオリジナルのフラダンスを優雅に踊った。
その後、同神社で舞を指導する雅楽演奏者で神職の黒田由美(くろだゆみ)さん=東京都=が、舞楽「蘭陵王(らんりょうおう)」を披露。笛や笙(しょう)の音色が響く中、勇ましい面をかぶって勇壮に舞った。
巫女(みこ)の装束に身を包んだ園児らが祭祀舞「豊栄舞(とよさかのまい)」をかわいらしく踊った他、神楽「浦安舞(うらやすのまい)」も披露された。
宇賀神直人(うがじんなおと)宮司(56)は「皆さんはこの日のために懸命に稽古に励んでくれた。これからも親しみのある神社にしていきたい」と話した。