【宇都宮】地震で住宅が倒壊しても安全な空間を確保できる「防災ベッド」の実物大模型の展示が24日、市役所1階市民ホールで始まった。市が旧耐震基準で建てられた木造住宅に住む市民に対し、設置費の一部を補助している。
防災ベッドは住宅全体を耐震補強するより、安価に対策が施せる。市は2022年度に補助制度を創設したが、利用が1件にとどまっており実物がイメージできないなどの声が多かったことから、実物大模型を展示することにした。
地震で天井が落ちても空間を守れる強度があり、メーカーによって構造が異なる。今回は普段使っているベッドを囲う、長さ2・4メートル、幅1・3メートル、高さ1・855メートル、重さ約200キロの鉄製フレームタイプを展示した。
10月1日まで市役所で展示、5~15日は市中央図書館で展示する。市担当者は「地震災害が多くなっている。まずは大きさを確かめてもらえれば」と話している。
市は1981年5月以前の旧耐震基準で建てられた住宅で、耐震性が足りないと診断された2階建て以下の木造住宅に住む市民に対し、25万円を上限に設置費の8割を補助している。耐震診断は市が無料で実施している。