ホームセンターに設けられた防犯グッズ売り場で商品をそろえる店員=17日午後、宇都宮市若草3丁目

 東京都や千葉県など首都圏で相次ぐ強盗事件を受け、県内のホームセンターが防犯グッズの販売に力を入れている。カンセキ(宇都宮市)は9月末から一部店舗に特設売り場を展開し、防犯アラームやセンサーライトなどを販売。売り上げも好調という。県警は各家庭に対策強化を呼びかけており、「この家はやめておこうと思わせることが重要。複数の防犯グッズを活用してほしい」としている。

 18日午前、同市若草3丁目のカンセキ若草店。高齢男性は特設売り場を訪れ、窓ガラスの飛散防止フィルムを数個購入した。「人ごとではない。いつ事件が起こるか分からない」と危機感を口にした。

 同市、無職女性(72)は「高齢者が狙われているので怖い」と不安を語る。夫(77)は「センサーライトを付けたり、砂利敷きにしたりしている」とし、窓ガラスに張るフィルムやアラームに関心を示した。

 同店は宇都宮中央署からの助言を受け、特設売り場を設置。数カ月に1個程度しか売れない防犯アラームなどの商品が半月で複数個売れた。防犯グッズの問い合わせも増えているという。売り場担当の南部寛(なんぶひろし)さん(31)は「犯人は自分の存在を住人や周りの人に感知されるのを嫌がる」とライトなどの効果を説明する。

 県警生活安全企画課は、センサーライトや防犯アラームなど光や音による防犯対策が有効と強調。担当者は「すぐに通報できるよう携帯電話を近くに置いておくことも大切。一人一人が防犯意識を高めてほしい」と呼びかけている。