狩猟免状を手にする(左から)山越さん、瀬高さん、川島さん

 【日光】市内でクマの目撃情報などが相次ぎ、狩猟免許保持者の高齢化や、なり手不足が指摘される中、瀬高哲雄(せたかてつお)(43)=七里、川島憲朗(かわしまのりあき)(56)=安川町、山越享太郎(やまこしきょうたろう)(33)=森友=の市議3人がこのほど、本年度の狩猟免許試験にそろって合格した。

 それぞれ「わな」と散弾銃などを扱える「第一種銃」の2種類の免状を取得。若い世代の関心が高まってくれることを願うとともに「地域のために頑張っていきたい」(瀬高さん)と意気込んでいる。

 市内では中宮祠の竜頭の滝周辺で目撃情報が相次ぐなど、クマに関する相談が増えているという。猟とは無縁の3人だったが、瀬高さんらが9月定例市議会で市のクマ対応について質問した後に、免許取得の話が出たという。

 3人は県猟友会が同月末に開いた事前講習会を経て、10月18日の試験に挑戦。山越さんは試験前日までの県外視察に「テキスト持参で参加した」というほどのあわただしさだったが、見事試験をクリアした。

 県県西環境森林事務所によると、市内の狩猟免許ごとの保持者数は、わな222人、網3人、第一種銃223人、第二種銃が1人。狩猟者登録数は、過去5年間は横ばいで推移しているという。

 山越さんは「もっと知識を付けないと」と精進を誓い、川島さんは「将来的にジビエなどで活用できる仕組みがあってもいいのでは」と思いを巡らせていた。