【大田原】「大田原とうがらしの郷づくり推進協議会」が本年度の農林水産祭(農林水産省、日本農林業振興会主催)むらづくり部門で本県唯一の農水大臣賞を受け、生産するトウガラシ「栃木三鷹」を、明治神宮(東京)で23日執り行われる新嘗祭(にいなめさい)に初めて奉献する。
受賞は、栃木三鷹を使った多くの商品開発など幅広い活動が評価された。
新嘗祭は収穫に感謝し、豊穣(ほうじょう)を祈る。明治神宮によると、受賞した生産者らに対し、神宮として奉献を依頼。過去に奉献した生産者に対して翌年以降も奉献を依頼し、ことしは全国約千件、県内約20件の品が奉献される。
吉岡博美(よしおかひろみ)会長(75)は2006年の協議会発足以来の歩みを「かつては知名度が低かった栃木三鷹だが、多くの人が知るようになった」と振り返る。その上で「伝統ある新嘗祭に奉納させていただける。ごほうびを頂いたよう。こんなに光栄なことはない」としみじみ語った。
吉岡会長と共に新嘗祭に参列する「大田原とうがらし生産者の会」の実取、小藤喜一(こふじきいち)会長(74)も「東日本大震災、新型コロナウイルス禍なども乗り越えてきた。誇りに思う」と話した。