小学生が主役となり山盛りの飯を食べるよう責め立てる奇祭「子供強飯(ごうはん)式」が25日、日光市七里の生岡(いきおか)神社で行われた。山伏と強力(ごうりき)に扮(ふん)した子供たちが、堂々とした立ち振る舞いを披露した。

頂戴人を責め立てる強力役の竹沢さん(左)=25日午前10時50分、日光市七里
同神社は明治時代の神仏分離令まで、寺院として日光山輪王寺によって強飯式が行われていた。現在は地元住民が引き継ぎ、無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)などを願って儀式を執り行っている。
今回は日光小6年の佐藤健太郎(さとうけんたろう)さん(12)が山伏役、同竹沢絢都(たけざわけんと)さん(12)が強力役を演じた。地元住民や参拝客らが見守る中、山盛りの飯が載ったお膳を前にした強飯頂戴(ちょうだい)人に向かって、「一粒(いちりゅう)でも残してはならん」などと力強く口上を述べた。
佐藤さんは「頑張って練習して、舞台でちゃんと演技できて良かった」、竹沢さんは「最後までちゃんとやりきれて良かった。良い思い出になった」とそれぞれ話した。