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 栃木県野木町野木の野木神社で3日夜、竹ざおに付けた提灯(ちょうちん)を勢いよくぶつけ合う冬の風物詩「提灯もみ」が5年ぶりに行われ、多くの見物客らで境内は熱気に包まれた。

 約800年前から伝わる伝統的な奇祭だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で4年間、中止を余儀なくされた。神社の御霊(みたま)が氏子地域を回る「七郷巡り」と呼ばれる冬季例祭で、送迎の男衆が提灯を手に小競り合いしたのが由来とされる。

提灯をぶつけ合う子どもたち=3日午後7時15分、野木町野木
提灯をぶつけ合う子どもたち=3日午後7時15分、野木町野木

 神社周辺の六つの自治会が、提灯の付いた長さ約4メートルの竹ざお約100本を用意。午後7時、提灯に火がともされると、集まった地元の小中学生たちが相手の提灯の火を消そうと激しく竹ざおをぶつけ合った。

 野木第二中1年加藤心陽(かとうこはる)さん(13)は「祭りは知っていたが参加したのは初めて。竹が長くて動かすのが難しかったが楽しかった」と笑顔を見せていた。