自動車保有率の高い本県では、子どもが公共交通を利用するきっかけがなかなかつかめない。前編では、中学生親子の実体験や県が作成した副読本を通じて、そのヒントを探った。今回は実際に通学でバスを利用する小学生や次世代型路面電車(LRT)の運転士にインタビュー。安全、安心な乗車方法や周囲の大人に心がけてほしい「見守り」について紹介する。
11月上旬。LRTに乗り、運行会社の宇都宮ライトレール(宇都宮市下平出町)へ向かった。平日の午後は下校のピークにはまだ早いが、車内にほとんど空席がないことに驚いた。スーツ姿の会社員や高齢者、つり革につかまる高校生の姿もあった。大半が手元のスマートフォンの画面に集中し、無線型のイヤホンを使って“自分だけの世界”を楽しむ人も多い。他の乗客をあまり気にしていないのかもしれないな。
バス歴6年“ベテラン”小学生が指南
この日は、「こども新聞サミット」に「こども記者」として参加し、LRT取材に取り組んだ宇都宮大付属小6年富沢実生(とみざわみき)さん(12)と同社で合流した。宇都宮市内に住む富沢さんは、入学時から徒歩やバスで登下校。バス歴6年の“ベテラン”に、公共交通乗車時の注意点と意識していることを聞いてみた。

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