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 建設業界の仕事始めの儀式「太子祭」が11日、大田原市山の手2丁目の大田原神社で行われ、大工たちが伝統道具で古式ゆかしく建築技術を披露し、作業安全や商売繁盛などを願った。

ちょうなで丸太を削る狩衣姿の大工たち=11日午前11時35分、大田原市山の手2丁目
ちょうなで丸太を削る狩衣姿の大工たち=11日午前11時35分、大田原市山の手2丁目

 同神社は建築の神様聖徳太子(しょうとくたいし)をまつる。毎年1月10日に行ってきたが、一般祈願者の利便性を考えて第2土曜に変更。主催の市太子講、大田原商工会議所関係者ら約80人が参列した。

 神事の後、烏帽子(えぼし)、狩衣(かりぎぬ)姿の大田原大工組合員10人が、太子碑前で長さ4メートル、直径40センチのご神木を角材に仕上げる「釿始之儀(ちょうなはじめのぎ)」を行った。木に魂を入れ、のこぎりで角を切り、「よー」のかけ声とともに小気味よく手おので表面を平らにした。

 同太子講の竹内義美(たけうちよしみ)会長は「運勢が良いとされる巳(み)年。各事業所が独自の技術を発揮し、地域の繁栄を伴った商売繁盛の年になってほしい」と話した。