アユの稚魚を生産する栃木県下野市谷地賀(やじっか)の県漁業協同組合連合会種苗センターで、稚アユの出荷が最盛期を迎えている。

池からすくい上げられ、飛び跳ねる稚アユ=21日午前11時10分、下野市谷地賀
同センターは県内で唯一のアユ生産拠点。那珂川産などの親魚から採卵し、ふ化した稚魚を4、5カ月育ててきた。
21日は朝から、さくら市や福島県郡山市の養殖業者4社へ5センチ前後に育った計40万匹を引き渡した。舩山光広(ふなやまみつひろ)センター長(52)が稚魚を池から手早く網ですくって計量し、業者のトラックの水槽に移した。
2月上旬まで繁忙期が続き、3月末までに600万匹を出荷する見込み。養殖業者が10センチ以上に育て、食用や放流用などとして卸す。県漁連の加賀豊仁(かがとよひと)専務理事(69)は「質量ともに十分の出来。県産のおいしいアユを多くの人に味わってほしい」と話していた。
(文・写真 永嶌理絵)