NHKは24日、2026年度前期の連続テレビ小説のタイトルが「風、薫る」に決まり、俳優の見上愛(みかみあい)さん(24)が主演すると発表した。見上さんが演じる主人公は、大田原市出身で近代看護の先駆者とされる大関和(おおぜきちか)(1858~1932年)がモチーフ。本県が「朝ドラ」の舞台の一つとなるのは1998年度前期の「天うらら」以来28年ぶり2度目だが、実在の人物が取り上げられるのは初めて。

同作は女性の職業がまだ確立されていない明治時代に、西洋式の看護学を学んだ「トレインドナース(正規に訓練された看護師)」として奔走する2人の女性が主人公。脚本は吉澤智子(よしざわともこ)さんが務める。

【出身地・大田原】隠れた地元人材に誇り 活性化へ「異次元の好影響」
2026年度前期のNHK連続テレビ小説「風、薫る」のヒロインのモチーフが、大田原市(旧黒羽町)出身で「日本のナイチンゲール」とも言われる大関和(おおぜきちか)と発表された24日、地元から「誇りに思う」などと喜びの声が上がった。注目度の高さから「好影響は異次元。活性化につながってほしい」との期待も高まった。
同市文化財保護審議会会長の大沼美雄(おおぬまよしお)さん(67)によると、大関は現在の同市黒羽田町の黒羽藩家老の家に生まれ、上京。東京看護婦会会頭などを務めた後、患者宅に出向く大関派出看護婦会を開き、後進の育成にも当たった。師の英国人がナイチンゲールの教え子で、大関は孫弟子という。
大沼さんは「在野で奔走し、治療以前にまず、手洗い、風を通すなど衛生面を徹底した。ナイチンゲールの教えを受け継いでいることは確か」と指摘。さらに「看護史上の重要な人物。地元でほとんど知られていないが、光が当たる機会になる」と語った。
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