寂れた宿に長逗留(とうりゅう)している男がいた。毎晩大酒を飲んではごろごろしているが、宿代を払おうとしない。宿の主が支払いを求めたところ、男は裏の竹林から切り出した竹で細工物を彫り上げ、大名がそれを百両で買い上げた。男はそのほとんどを主に渡した。古典落語の「竹の水仙」である