【足利】カラスやネコなど動物によるごみの散乱被害を防止しようと、足利大付属高機械科の3年生8人が初めて製作していたごみステーション6基が完成し、このほど同校でお披露目された。実際のごみ収集場所に順次設置予定で、生徒たちは「少しでも地域の役に立てばうれしい」と話している。
市民と行政が協働で事業に取り組む「市まちづくり協働事業」の一環。市が提示したテーマや課題に対し、市民団体や学校などが企画を提案、実行する。今回は動物による被害を軽減するごみステーションの製作を募集したところ、同校から「高校生が創る『きれいなまちあしかが』プロジェクト」の提案があった。
同科の荻原敬司(おぎわらけいじ)科長が設計し、生徒たちは金属の加工、溶接、塗装などの作業を分担し、昨年5~12月の8カ月間、毎週火曜の課題研究授業の中で製作を進めてきた。
完成したごみステーションは標準的なもので幅140センチ、高さ120センチ、奥行き94センチ。高さ192センチのものなど、設置場所に応じてさまざまな大きさにした。動物がごみを荒らさないようネットを取り付けたほか、底の地面を掃除しやすいように脚を付けて高さを出すなど工夫を凝らした。
6基は福居天王町、福富町1丁目、福富町2丁目、堀込町2丁目に順次設置する予定。生徒たちの在住地に近く、実際に被害があるなどした箇所という。
全ての溶接を担当した福島(ふくしま)司倖(つかさ)さん(17)は「何もないところからごみステーションを作り上げ、とても達成感がある」と笑顔。ネット編みと塗装を担当した新村涼真(にいむらりょうま)さん(18)は「自宅付近でも同じ被害があったため、役に立ちたいと考えながら作った」と地域貢献への思いを口にした。