関東・東北豪雨時の土砂崩れで女性が死亡した住宅跡地。災害後に擁壁が設置された=19日午後、鹿沼市日吉町

関東・東北豪雨時の土砂崩れで女性が死亡した住宅跡地。災害後に擁壁が設置された=19日午後、鹿沼市日吉町

 2015年9月の関東・東北豪雨時に鹿沼市内で発生し女性ら2人が死傷した土砂崩れで、現場は盛り土で安全対策を講じていなかったとして、遺族側が当時斜面を所有していた男性側に計約8933万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、宇都宮地裁であった。永田早苗(ながたさなえ)裁判長は「斜面には擁壁の設置など一般的な安全対策が講じられていない」と認定。豪雨の規模や被害状況などから、被告側は5割相当額の損害賠償義務を負うとし、計約3587万円の支払いを命じた。