芳賀工業団地トランジットセンターにあるトイレ(左)。右は待合所=芳賀町芳賀台

 開業から1年半となる次世代型路面電車(LRT)。宇都宮市の90代女性から「車内や全ての停留場にトイレがないのはなぜ」という疑問が、下野新聞社の「あなた発 とちぎ特命取材班」(あなとち)に寄せられた。確かに、鉄道は駅や一部の電車内にもトイレがあるが、LRTは一部の停留場のみの設置。取材すると、路面電車特有の理由があった。

 あなとちに投稿してくれた女性は昨年11月、LRTの起点「宇都宮駅東口」から終点「芳賀・高根沢工業団地」まで乗車した。終点で下車しトイレに行きたくなったが、停留場の近くには見当たらなかった。運転士に尋ねると、案内されたのは二つ手前の停留場「芳賀町工業団地管理センター前」にあるトイレだった。折り返し運転する車両に再び乗り込み、約1・5キロを「我慢して」駆け込んだという。