花魁(おいらん)姿の女性たちが宇都宮市のオリオン通りを練り歩く「宮魁(みやらん)道中」。秋の街なかを彩る恒例イベントが、栃木県を飛び出して海を渡った。

カラカウア通りをパレードする一行
カラカウア通りをパレードする一行

 主催する一般社団法人宮魁道中の荻原貴則(おぎはらたかのり)代表(38)らは、3月8~9日に米ハワイ・オアフ島で開催されたホノルルフェスティバルに参加。着物の魅力を届けるべく、パレードや着付け体験、ステージパフォーマンスに臨んだ。

 荻原代表と、着付け部門を束ねる着付師赤羽郁枝(あかばねいくえ)さん(44)に取材し、イベントの様子や初の海外進出を果たした思いなどを聞いた。

人種や性別超えて盛況

 ホノルルフェスティバル参加のきっかけは、旅行会社からの打診だった。

 「外国人は着物に憧れや敬意を持っている。海外で発信しない理由はない」。そう感じ、数年前から海外への挑戦を考えていた荻原代表。決断に時間はかからなかった。