県戦没者合同慰霊祭が28日、宇都宮市陽西町の県護国神社で開かれ、太平洋戦争の戦死者の遺族や関係者約450人が出席し、不戦や平和への願いを新たにした。
神職による慰霊の神事が行われ、参加者が黙とうや玉串をささげるなどして戦没者の冥福を祈った。
県遺族連合会会長の木村好文(きむらよしふみ)県議は「遺族が平和の語り部となり、われわれのような戦没者遺族をつくらないよう恒久平和を訴え続ける」と誓った。
福田富一(ふくだとみかず)知事は「終戦から80年。再び悲しみの歴史を繰り返さない決意の下、県民が豊かで幸せな生活を送れるよう一層努力する」と述べた。
海軍に所属していた父が東京・八丈島沖で戦死した那須町高久甲、相馬文夫(そうまふみお)さん(85)は「口には出せずともいろいろな思いがあるが、戦争の記憶が忘れられていくと感じる。ウクライナに対するロシアみたいな戦争は絶対にやるべきじゃない」と語った。