【矢板】矢板高を今春卒業した介護福祉科の全23人が、2024年度の第37回介護福祉士国家試験に合格した。同科の全員合格は3年連続となり、第26~第29回に4年連続を果たして以来の快挙。今年は全国で7万5387人が受験し、20歳以下の合格率は7・1%だった。同校は「一人一人の頑張りが実を結んだ」と喜んでいる。
介護福祉士は介護の専門知識やスキルが身に付いたことを証明する国家資格。1月に都内で試験が行われ、24年度は佐野松桜高の3年生27人も全員合格した。
矢板高では1年時から介護の基礎や各種制度、法律を学び、現場実習も経験させる。24年度卒業生を1年生の時から指導した高野知華(たかのちか)教諭は「模擬試験で間違えたところは理解できるまで繰り返し復習させた」と振り返り、その熱意に生徒もしっかりと応えた。
松本太郎(まつもとたろう)さん(19)の両親は介護士。その影響で中学生の時から介護福祉士の資格取得を志してきた。国家試験は「習ったことばかりでなく、応用問題も出るので難しかった」が、補習にも積極的に参加して難関を突破。この春から市内の高齢者施設で働き始めている。
「先輩たちのバトンをつなげられて良かった。後輩にも頑張ってもらい、5年連続以上を目指してほしい」と松本さん。高野教諭も「努力すれば合格できるというモチベーションにしてもらえれば」と改めて指導に意欲を見せている。
同校によると、昨年度の卒業生は15人が高齢者・障害者施設などへ就職、8人が大学や短大、専門学校へ進学したという。