那珂川町矢又の大金茶園で13日、新茶の摘み取りが始まった。作業には十数人の地域住民らも加わり、段々畑一面に広がる青々とした新芽を丁寧に手摘みした。

青々とした新芽を摘み取る地域住民ら=13日午前10時、那珂川町矢又
約40アールの茶園は那須烏山市大桶(おおけ)の烏山製茶工場が管理し、和紅茶用の「やぶきた」を無農薬で栽培している。同工場の清水和行(しみずかずゆき)代表(53)によると、今年は新芽が芽吹く4月中旬に霜害がなく、適度な雨量があったことなどで順調に成長。例年より多く収量が見込めるという。

茶葉は発酵や熟成を経て、那須烏山市のブランド認証品「那須野紅茶」として同工場などで秋ごろからの販売を目指す。今年の出来について清水代表は「味は濃いめで香りも良い」と期待感をにじませた。
手摘みに毎年参加しているという同町矢又、大森(おおもり)セキさん(87)は「毎年楽しみにしている。参加できてありがたい」と笑顔を見せていた。手摘みの作業は15日にも行われる予定。

青々とした新芽を摘み取る地域住民ら

青々とした新芽を摘み取る地域住民ら