ギャンブル依存症患者の家族の立場で支援に取り組む大橋さん=6月上旬、宇都宮市内

 社会問題となっているオンラインカジノの規制強化に向けて、18日に成立した改正ギャンブル依存症対策基本法。長男(30)がオンラインカジノにのめり込んだ野木町、行政書士大橋智子(おおはしともこ)さん(57)も人生を狂わされた一人だ。依存症となった長男は21社のヤミ金に手を出し、姿を消してしまった。「オンラインカジノは依存するまでが早く、若者の未来を奪う」と語る大橋さん。本県の依存症家族団体代表として、患者への対策を充実させるよう訴えている。

 長男に最初の異変があったのは大学時代だった。実家に届く携帯電話の請求が月10万円を超えることがあった。神奈川県内の会社に就職して実家を出た後は金の無心が増えていった。