ポスト印象派を代表する画家フィンセント・ファン・ゴッホ(1853~90年)の絵画を映像化したデジタルファインアート展「親愛なる友フィンセント 動くゴッホ展」(栃木県立美術館、下野新聞社主催)が28日、県立美術館で開幕する。27日には内覧会が開かれ、関係者約60人が名画の筆致が動く様子に見入った。

壁面に投影された「星月夜」(左)などの映像作品=27日午後3時15分、宇都宮市桜4丁目
同館初のデジタルアート展。ゴッホが弟らに宛てた手紙には作品の制作背景が記されたものがあり、その描写を基に筆のタッチを再現した。

壁面に投影された「アイリス」(右)などの映像作品
美術館の壁に、花が風に揺れる「ひまわり」や雲が渦巻く「星月夜」など最大高さ4メートルの大型作品10点が映し出されるほか、目の瞬きやパイプの煙の動きを付けた自画像など、動く映像作品約25点などが見られる。9月7日まで。
セレモニーで中村和史(なかむらかずひと)県生活文化スポーツ部長は「驚きと発見に満ちた新たなアートをお楽しみいただきたい」とあいさつした。
また県と関東自動車(宇都宮市)は28日、路線バス企画乗車券の販売を開始する。JR宇都宮駅から同館や県立博物館最寄りの停留所間が1日500円(大人券)で乗り降り自由となり、両館などで特典が受けられる。