栃木県内は3日夕方、暖かく湿った空気と日中の高温の影響で大気が不安定となり、局地的に猛烈な雨と雷に見舞われた。宇都宮市ではレーダー解析などで午後6時までの1時間雨量が約110ミリに達し、気象庁は記録的短時間大雨情報を発表した。市内の奈坪川の水があふれ、床上浸水や車の水没など被害が相次いだ。
県によると、被害は宇都宮市内で集中的に発生し、同市下岡本町の住家1棟が床上浸水、東町、白沢町、御幸本町、下岡本町の住家計5棟が床下浸水した。周辺では道路の冠水と車の水没が相次ぎ、同市下岡本町の岡本台病院付近でも少なくとも4台が水没した。
自宅玄関が浸水した同所、無職女性(91)は「この辺りは大雨が降るとよく水没するが、こんなにひどいのは初めて。雷が鳴り響き、猛烈な雨で怖かった」と話した。
JR東日本によると、烏山線宝積寺~烏山駅間と宇都宮線宇都宮~黒磯駅間の上下線で遅れが発生した。
4日も昼過ぎから夜遅くにかけて大気が不安定になる見込み。