水没した車を押す警察官ら=3日午後7時20分、宇都宮市下岡本町

 【宇都宮】3日の大雨被害を受けて市は24日、奈坪川の河川拡幅工事など約6千万円の緊急対策を行うことを明らかにした。

 3日の大雨では1時間当たり75ミリの降水量を観測。東町と今泉新町、岩曽町付近など奈坪川流域の3カ所で溢水(いっすい)し、白沢町など複数の道路が冠水した。市内の被害状況は床上浸水6棟、床下浸水18棟、車両浸水7台に上った。

 市は被害が発生した地区を中心に、河川や道路側溝、雨水幹線の緊急パトロールを実施した。早期に溢水リスクの軽減が図れる箇所の緊急対策を行う。

 奈坪川では今泉新町の2カ所で川幅を最大5メートル広げる暫定拡幅工事を行うほか、岩曽町の1カ所で川底を80センチ掘り下げる河道掘削を行う。

 道路の冠水対策として、白沢町の都市計画道路「ふれあい通り」で、雨水を貯留させて地下にゆっくり浸透させる雨水貯留浸透施設1基を道路下に新設するほか、下岡本町の市道に浸透ます3基を設置する。