黙祷する本県遺族。最年少の根本利樹さん(右から3人目)と青木大和さん(同4人目)=15日正午、東京・日本武道館、磯真奈美撮影

本県遺族代表として献花に向かう中島さん(中央)

献花を手にする根本凛々さん

黙祷する本県遺族。最年少の根本利樹さん(右から3人目)と青木大和さん(同4人目)=15日正午、東京・日本武道館、磯真奈美撮影 本県遺族代表として献花に向かう中島さん(中央) 献花を手にする根本凛々さん

 東京・日本武道館で15日に行われた全国戦没者追悼式には栃木県から遺族52人が参列し、戦没者を悼んだ。「平和が一番」「戦争を忘れない」。戦禍の記憶の継承が課題となる中、戦後80年の節目の今年は中学生3人が出席。「今日感じたことを周囲に広めたい」と不戦の決意を新たにした。

 本県遺族代表で献花した足利市小俣町、主婦中島昌子(なかじままさこ)さん(81)は、父實二(じつじ)さん=享年(36)=をフィリピン・ルソン島で亡くした。父は中島さんが生まれる前に出征した。女の子なら「昌子」と母に伝えていたという。實二さんのことは写真などでしか知らないが、「父が付けてくれた大好きな名前」と目を細める。