【那須塩原】ふるさと納税の仕組みを利用した「ガバメントクラウドファンディング(GCF)」で、市ネイチャーポジティブ課は犬猫の避妊・去勢手術の助成金と、湯本塩原の大沼園地でのシカの侵入防止柵の維持管理費を募る二つのプロジェクトを進めている。いずれも10月7日まで。
市は2018年度から飼い犬と飼い猫、24年度からは野良猫も対象に避妊・去勢手術の助成金交付事業を実施。24年度は約650匹の犬猫に対して助成を行った一方、予算不足のために助成できないケースも生じたという。
こうした状況を踏まえ、同課の月井翔平(つきいしょうへい)主事が財源確保のためにGCFを提案し、犬猫の殺処分ゼロにつなげようとプロジェクトを始動させた。目標額は200万円としている。
GCFのアイデアは湿原保全事業にも応用した。大沼園地では、シカによるエゾミソハギやクサレダマなど希少な植物の食害が問題となっており、市は対策として24年に侵入防止柵の設置工事を行った。柵は今年完成したが、維持管理費などに必要な安定的な予算確保が課題だという。目標額は100万円。
月井主事は「両プロジェクトとも多くの人の支援が不可欠。ぜひ協力してほしい」と呼びかけている。寄付は最低2千円から1円単位で受け付ける。返礼品はない。