豚舎に入る際の長靴の消毒状況などを確認する獣医師(右)=7月下旬、県北の養豚場(県農政部提供)

豚舎に入る際の長靴の消毒状況などを確認する獣医師(右)=7月下旬、県北の養豚場(県農政部提供)

 豚熱(CSF)の発生を防ぐため、県農政部が養豚場の対策を強化している。5日までに、養豚専門の獣医師を農場へ派遣する新たな事業を始めた。モデルケースとして県内3カ所の農場で、獣医師がウイルスの侵入を防ぐポイントを助言する他、飼養管理者の指導力を向上させ従業員教育につなげる。豚熱は県内で2021年4月~24年5月に6例発生。近県では今年、群馬で4例、千葉で1例が確認された。県はモデル農場で得られた知見やノウハウを研修会などで共有し、県全体で防疫意識と管理対策の向上を図る。

 7月下旬、県北のモデル養豚場の一つを専門獣医師1人と県職員4人が訪れた。経営者男性(34)と豚舎や周辺の通路などを見回り、衛生管理区域内に入る際の消毒方法などを確認。