ろうそくの明かりがともる会場で、怪談を披露する城谷さん

 “チケットの取れない”怪談師として全国で人気を集める城谷歩(しろたにわたる)さん(45)の独演会「夜話(やわ)」が6日、大田原市須賀川地区の名刹(めいさつ)・雲巌寺で開かれた。県内外のファンら約200人が臨場感あふれる極上の怪談に聞き入った。

 同地区で商店を運営する「かなめ」の主催。ろうそくの明かりだけがともる怪しげな雰囲気の会場で、城谷さんは約3時間にわたって計3話を披露した。

 「枕元から『ひたっ、ひたっ、ひたっ』と足音が…」。“城谷節”と称される独特な語り口で背筋が凍る怪談を披露し、聴衆を震え上がらせた。終演後は希望者一人一人との記念撮影に応じていた。

 宇都宮市の女性は「怪談が始まると会場全体が静まりかえった。虫の声が響き渡るお寺の空気とも相まって臨場感があった」と満足そうだった。