県内の病院に勤務する薬剤師が不足している。国が2023年に公表した薬剤師の充足度を示す「偏在指標」によると、本県は薬局が基準の1を上回る1.04だったのに対し、病院は0.69で「薬剤師少数県」とされた。ドラッグストアとの給与格差や夜勤にも入る勤務体系が学生から敬遠されているという。病院医療の質低下が懸念される中、県病院薬剤師会は25日に県外薬科大と学生向けの情報発信を強化する連携協定を初めて結ぶなど人材確保に苦心している。

 22年度が対象の偏在指標は必要とされる薬剤師の業務量に対し、実際の労働量がどれほどあるかを示す値。1を下回れば薬剤師不足の状態とされる。