不正受給があった認定こども園ふたば幼稚園=26日午後3時、大田原市元町1丁目

 栃木県大田原市は26日、認定こども園における施設型給付費約320万円を不正に受給したとして、認定こども園ふたば幼稚園(同市元町1丁目)を運営する学校法人ふたば幼稚園に対し、10月1日から6カ月間の新規園児受け入れを停止する行政処分を行ったと発表した。加算金を含む約450万円の返還も命じた。

 市によると、同法人は2023年6月から24年3月までの間、保育士資格を持つ事務職員1人について、業務の8割が事務、2割が保育に従事していたにもかかわらず、給付費を請求する上で保育業務にのみ従事しているものとして計上し、不正に受給していた。

 今年2~3月、市に対して同法人の不正に関する情報が寄せられ、市は複数回にわたって事情聴取を実施。4月25日の特別指導監査で、不正受給の事実を確認した。5月30日には再発防止策などを求める改善勧告を文書で通知した。

 同園の瀧田真(たきたしん)園長(36)は取材に対し、「(事務職員は)保育士資格を持ち保育業務も担っていたので、保育士1人として計上できると誤認していた。計上方法について事前に市とすり合わせを行うなどの確認を徹底し、関連制度への理解を深めて同様の事態が起きないように努める」と話した。