9月に行われた社会人野球の第96回都市対抗野球大会の決勝を制し、21年ぶり2度目の頂点に立った王子(愛知・春日井市)。宇都宮市出身の山ノ井隆雅(やまのいりゅうが)外野手(27)=作新学院高-桐蔭横浜大=は全試合に出場し、優勝に大きく貢献した。自身にとって2016年夏の甲子園以来となる全国制覇に「まだ実感はないが、大歓声の中でプレーできて本当に楽しかった」と喜びを語った。

都市対抗野球大会で打席に立つ王子の山ノ井=東京ドーム(提供写真)
都市対抗野球大会で打席に立つ王子の山ノ井=東京ドーム(提供写真)

 プロ野球西武の今井達也(いまいたつや)投手やDeNAの入江大生(いりえたいせい)投手を擁し、16年夏に県勢54年ぶりの甲子園優勝を果たした作新学院高。2番右翼で全試合に先発した山ノ井は3回戦の花咲徳栄(埼玉)戦で2打点。準々決勝の木更津総合(千葉)戦で現楽天の早川隆久(はやかわたかひさ)投手から2点本塁打を放つなどの活躍を見せ、日本一の立役者の1人となった。

 あれから9年。接戦となった都市対抗の1回戦パナソニック戦でも山ノ井の勝負強さがチームを救った。