2児の母親でもある大下さん。助産師の仕事に引かれたのは自身の妊娠がきっかけという=那須塩原市埼玉

 -安心して望む将来設計を追求できる社会へ、プレコンセプションケア(プレコン)の普及は国を挙げた取り組みでもありますが、改めてプレコンとは。

 「若い世代が将来を見据え、日々の生活や健康を整えるために必要なことを学び、実践していくことを指します。後の子どもたちの健康にも影響するため、命のバトンを丁寧につないでいく観点からも大切です」

 -プレコンセプションケアセンターとちぎ(プレコンとちぎ)の事業は、県から県助産師会に委託され進められています。助産師として、プレコンの大切さをどう感じてきましたか。

 「(同会が受託する予期せぬ妊娠に関する県の相談窓口)『にんしんSOSとちぎ』にも、知識がないままの性行為で『妊娠したのでは』と不安になり相談してくる10代は多いです。また不妊に関し、ある程度のキャリアを積んだ30、40代で妊娠を考えたとき、思うようにいかなかったという女性も多く見受けます」