私たちには、特別なときには特別な色や形を使いたい、または使わなくては安心できないという感覚がありそうです。そこにはどのような考えや思いが込められているのでしょう。
まず赤には、昔、大勢が亡くなった疱瘡(ほうそう)(天然痘)という流行病が赤い鬼のしわざとして描かれたように、悪いものを表す一面があります。悪いものを暮らしの場から送り出すことで、なくなったり治ったりすると考える「疱瘡送り」「厄神(やくじん)送り」「やんめ(目の病気)送り」といった儀式では、悪いものを表す赤い幣束(へいそく)などをのせた桟俵(さんだわら)(米俵のふた)を集落の境などに置きに行きました。
一方で、赤には魔よけの力も考えられていて、生まれてから7歳ごろまでの子どもには赤い背守りを付けた着物を着せました。
赤い背守り付きの着物
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