皆さんは、絵本が出来上がるまでの順番を想像したことがありますか。描き手が「原画」を描き、文を入れて印刷し、製本することで出来上がります。実はこの「原画」には、印刷された絵本では味わえない魅力が詰まっています。

 県立美術館で12月21日まで開かれている「宮城県美術館コレクション 絵本のひみつ展」は、月刊絵本「こどものとも」の絵本原画の筆遣いや画材など描き手の創意工夫から、絵本が出来上がるまでの「ひみつ」を紹介するものです。今回は、その「ひみつ」を少しだけご紹介します。

山本忠敬「しょうぼうじどうしゃじぷた」(18-19頁原画、1963年、宮城県美術館蔵)
山本忠敬「しょうぼうじどうしゃじぷた」(18-19頁原画、1963年、宮城県美術館蔵)

 1列に並ぶ、3台の大きな消防車と1台の小さな消防車。これは、ベストセラー絵本「しょうぼうじどうしゃじぷた」の原画の一つです。