【日光】山内の世界遺産・日光山輪王寺で21日朝、本尊に供える正月用の餅をつく年末恒例の「御供加持(ごくうかじ)」が行われた。威勢の良いかけ声と共に山伏たちがきねを振り下ろした。
同寺の餅つきは「餅練り」といい、山伏によって行われる伝統行事。この日は午前8時過ぎから、朝日に照らされた本堂「三仏堂」前に張られた結界内で行われた。僧侶と山伏が1列になって結界内に入り臼を清めた後、餅つきを開始。山伏たちが読経に合わせて力強くきねを振るい、約5キロの餅をつきあげた。
餅は最初に三仏堂の本尊に供えられる。正月の準備として、30日までに計120キロ分の重ね餅を作り、各お堂の本尊に供える。
初めて見たという小山市、会社員井坂栄子(いさかえいこ)さん(54)は「神聖さと力強さがあふれていた」と満足そう。餅をついた役僧の藤川森映(ふじかわしんえい)さん(26)は「来年が元気な年になればいいという思いを込めた。個人的にも成長できる1年になれば」と話した。
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