先の読めない時代もたくましく生きていけるよう、主体性を持った人間に育てたい-。漠然とイメージしつつ、そのためにわが子とどう向き合えばいいのか正直、自信がない記者。そんな折、学校改革で知られる東京都千代田区麹町中の元校長で教育アドバイザーの工藤勇一(くどうゆういち)さんの講演が宇都宮市内であると知り、ヒントを得ようと足を運びました。

 

「生きる力」を失っている?

 「子どもの自己決定を支える~主体性と当事者性~」がテーマの講演は昨年12月6日、宇都宮市野沢町のとちぎ男女共同参画センターで、日本カウンセリング学会県支部会(八島禎宏(やしまよしひろ)会長)のセミナーとして行われました。

 宿題をなくしたり定期考査をなくしたり、同校長時代などの手腕から学校改革の旗手として知られる工藤さん。自己紹介後、日本の教育の問題点に触れ、「『主体性』と『当事者性』が『生きる力』だが、日本は生きる力を失っている」と訴えました。

日本カウンセリング学会県支部会のセミナーで講演する工藤さん=2025年12月、宇都宮市内
日本カウンセリング学会県支部会のセミナーで講演する工藤さん=2025年12月、宇都宮市内

 主体性と当事者性とは? 工藤さんは説明します。「世の中を自分の頭で考え、自分の力で生きていく主体性。いろんな人たちが生きていたらぶつかり合いが起こって、トラブルが起こって、ジレンマが起こる。そのときにそれを解決する当事者性。この二つを育てるのが学校教育の中心」であると。