ドラマに使用された皿と、それを手がけた畠山さん

 【鹿沼】2019年度後期放送のNHK連続テレビ小説「スカーレット」で俳優たちの陶芸技術指導などを担った陶芸家畠山圭史(はたけやまよしふみ)さん(60)=埼玉県在住=の個展「春を待つ」が23日まで、久野のアトリエ兼ギャラリー「PILE(パイル)」で開かれている。畠山さんは黒川で遊んだ少年期の原体験を基に「水の情景」をイメージした陶器制作を続けている。個展では約60点を展示し、ドラマ終盤に登場した皿を初めて公開する。

 畠山さんは日本工芸会正会員の作家の下で芸術家の心構えを学んだ後に独立。美術団体には属さず、独学で陶器の表面に上薬で水の波紋などを描く表現を追求してきた。これまでに英国ロンドンの大和日英基金や、東京・日本橋三越本店などで個展を開いた。

 昨年夏頃から同ギャラリーを経営する鹿角装身具作家白田祥吾(しらたしょうご)さん(40)、絵本作家みうらともさん(35)夫妻と交流するようになり、個展開催に至った。小学生時代、夏休みになると市内の祖母宅を訪れ、黒川などで遊んでいた畠山さんは、鹿沼に並々ならぬ愛着を感じているという。

 ドラマでは、畠山さんが手がけた「Water and Flame」シリーズの皿が、物語終盤の鍵を握るシーンで使われた。淡い水色に発色する上薬を細筆で同心円状に、外側に向かって薄くなるように塗り重ね、清流の波紋を表現。上薬が緋(ひ)色に化学反応した部分を夕焼けに見立てている。

 ドラマの作品は展示のみだが、他は販売もしている。水彩画も展示。畠山さんは「陶芸の知識のない方も楽しめる。多くの方に来場してほしい」と呼びかける。午前11時~午後6時。17日は休館。畠山さんは14日午後1~3時、最終日は終日在廊予定。ギャラリーの住所は久野232の2。(問)白田さん080・1459・5884。