カフェの利用者にイチゴ酢の試飲を勧める栗原さん(右)

 【宇都宮】栃木市在住の佐野高3年栗原杏奈(くりはらあんな)さん(18)は、市場への出荷基準に満たない規格外の県産イチゴを使った「いちご酢」の商品化に取り組んでいる。高校生ながら今年1月、社会課題に取り組むベンチャー企業「リベリーラボ」を創業。商品化は企業活動の第一歩で、出荷されない食材に新たな価値を付けてフードロス解消につなげる挑戦だ。16日には宇都宮市内で試飲会を実施した。

 「“もったいない”の意識啓発で終わらせず、おいしさで新たな循環を生み出したい」と語る栗原さんは、栃木市を拠点にフードロス削減や防災活動の普及を進める中高生団体「レインボー」の代表でもある。団体での活動に取り組みながら、「意識啓発だけでは食品ロスを大きく減らすことはできない」と感じてきたという。

 以前から起業にも関心があった栗原さんが、団体での経験と実績を基に次のステップへの挑戦として同社を創業。「学生がつくる、小さな循環ブランド」をコンセプトにしたプロジェクトの第1弾として、県特産品のイチゴに着目した。

 日持ちがしないため冷凍やジャムなどに加工されることが多い規格外品を、保存性を高めながらより身近に楽しめる商品にしようとイチゴ酢に着想。調理師でもある母親のアドバイスを受けながら試作を重ねた。

 試飲会は、同団体の活動を支援する加藤朝美(かとうあさみ)さん(53)が営む宇都宮市松が峰2丁目の飲食店「カフェ イッカ」で開催。ランチで訪れた公務員坂田栄子(さかたえいこ)さん(71)は「すっきりと飲みやすく、イチゴの香りが鼻に抜けておいしいですね」と話し、好評だった。

 試飲会でのアンケートも参考に改良を加え、商品化と販売を目指す。栗原さんは「今後、イチゴだけでなく地域のさまざまなフードロス解消につながる挑戦をしていきたい」と目を輝かせている。