東日本大震災の発生から11日で15年を迎える。東京電力福島第1原発事故に伴う放射性物質の影響で、国から出荷制限を受ける山菜類や肉などの食品数は14品目に上り、負の影響は本県に依然残っている。制限が解除されたシイタケやタケノコの生産者は、風評被害などの苦労を振り返り、前を向く決意を新たにする。

シイタケ農家になったその日に震災発生…生産者が減る中、栽培を続ける理由

 自慢のシイタケには、震災と原発事故に翻弄(ほんろう)された15年の苦労が詰まっている。「やっぱり原木の方が香りも歯応えも優れていると思います」。宇都宮市氷室町の「古田土しいたけ園」2代目古田土貴旭(こだとたかあき)さん(46)はハウス内に並ぶ約1800本のほだ木に目をやった。

シイタケのほだ木を確認する古田土さん=2月下旬、宇都宮市氷室町
シイタケのほだ木を確認する古田土さん=2月下旬、宇都宮市氷室町

 2011年3月11日は記念日のはずだった。父の跡を継ぐため、前日の10日付で県外のプラスチック加工会社を退職した。覚悟を決め、気合を入れて一歩を踏み出した日の惨事だった。