世界的な研究者への成長が期待される若手に贈られる第22回日本学術振興会賞に、宇都宮市出身で国際日本文化研究センター准教授の片岡真伊(かたおかまい)さん(38)が選ばれた。第2次世界大戦後の英米語圏で、日本文学が読者に受け入れられるよう英訳に試行錯誤する関係者の過程を追究し、翻訳文化研究の新局面を開いたと評価された。「大きな励みになる。文化の違いを理解し、異文化摩擦を乗り越えるヒントを社会に発信したい」と喜ぶ。
日本学術振興会は、学術的な研究を支える資金配分機関として90年以上の歴史を持つ。同賞は、創造性や独創性に富む優れた研究に取り組む若手に贈られ、これまでに、ノーベル医学生理学賞受賞者の山中伸弥氏らが受賞している。今回、人文学や社会科学、自然科学などの分野から25人が受賞した
片岡さんは、1950~70年代に日本文学を積極的に英訳した米国出版社の記録を基に、翻訳者や編集者、原作者らのやりとりを研究した。原作の良さを残しつつ、言語や文化の壁を超えて英米語圏の読者に受け入れられるよう試行錯誤する苦労を明らかにした。
例えば谷崎潤一郎(たにざきじゅんいちろう)の「細雪」が英訳された際は、翻訳者と編集者が協議を重ね題名が「The Makioka Sisters」となった。日本語であれば題名の雪と登場人物の雪子が連想できるが、英米語圏の読者には雪子(Yukiko)と題名の雪(snow)がつながらないこともあり、変更された。
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