甘さと爽やかな酸味が魅力の品種、かれん
甘さと爽やかな酸味が魅力の品種、かれん

太陽の光を浴びて育つ健康野菜

 「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるように、トマトは抗酸化作用を持つリコピンや、免疫力を高めるビタミンC、さらに血圧を下げるカリウムを豊富に含む健康野菜です。農林水産省の統計によると、令和6年産の栃木県トマト収穫量は全国5位で、冬から春にハウスで栽培される「冬春トマト」は全国3位を誇ります。

柏倉 宏允さん
柏倉 宏允さん

 今回紹介する柏倉宏允さんは、JAしもつけトマト部会に所属するトマト農家。現在、2棟(約80㌃)のハウスで、「かれん」と早生品種の「SC8-173」、ミニトマトを中心に栽培しています。栃木市(西方を除く)と壬生町を管内とするJAしもつけは、冬場は晴れの日が多く、その日照時間の長さがトマト栽培に適している地域です。代々農家だった柏倉さん宅では、かつては水稲を栽培していましたが、父の代からトマトを栽培し始め、柏倉さんの就農を機に栽培面積を拡大し、トマト栽培に専念するようになりました。現在は、家族3人と15人のパート職員が連日、収穫・出荷作業にあたっています。

経費を惜しまずおいしさを追求

 「品質・収量にこだわり、去年より今年、来年へと、おいしいトマトを届けたい」と話す柏倉さん。しかし、トマトはとても繊細な作物。急激な温度変化が起きると結露が生じ、実が割れることもあります。そのため、柏倉さんはハウス内の温度・湿度管理には特に気をつけています。昨今の燃料費の高騰は大きな負担ですが、「かけるべき経費を惜しんだ際の労力や損害を考えれば妥協できません」と思いを語ります。

大きさと色づき具合を見ながら丁寧に収穫する
大きさと色づき具合を見ながら丁寧に収穫する

 そうした努力は生産部会の活動でも見られます。一つは栽培品種の統一です。統一することで全体としての品質が安定し、市場からの信頼・評価につながります。また、虫が媒介する病気の原因も、部会で侵入経路などの情報を共有し、対策を講じています。柏倉さんが栽培したトマトはJAしもつけを通じ、東京や仙台などの市場からスーパーなどへ流通します。「おいしいトマトは甘い香りがする」という柏倉さん。生食はもちろんですが、加熱してスープなどにすると甘みが増しておいしいそうです。今シーズンも太陽の光を浴びておいしく実ったJAしもつけのトマト、ぜひ味わってみてください。 

 お問い合わせは、JAしもつけ 北部アグリサポートセンター園芸課☎0282・27・6511。