宇都宮市南部で1日夜に発生した強風で住宅の屋根瓦やベランダを破損するなどの被害が34棟に上ったことが2日、栃木県などのまとめで分かった。カーポートや物置など住宅以外の建物は20棟、塀や農業用ハウスも21件の被害が出た。宇都宮地方気象台は同日、現地調査を行い、積乱雲に伴って発生する突風「ダウンバースト」の可能性が高いと判断した。県内は2日も強風が吹き、倒木があった。

倒木をチェーンソーで切断する関係者=2日午前10時15分、日光市中宮祠
倒木をチェーンソーで切断する関係者=2日午前10時15分、日光市中宮祠

 宇都宮市によると、被害の大半はさつきや雀の宮などの雀宮地区だった。市は2日、災害警戒本部を設置した。気象台によると、突風は1日午後8時10分ごろに発生。風速約40メートルと推定され、6段階で強さを示す「日本版改良藤田スケール」では下から2番目の「JEF1」と判断した。

屋根瓦が落ちた現場で調査する宇都宮地方気象台の職員(左)=2日午前10時40分、宇都宮市雀の宮5丁目
屋根瓦が落ちた現場で調査する宇都宮地方気象台の職員(左)=2日午前10時40分、宇都宮市雀の宮5丁目

 県によると、1日夜は栃木市吹上町でも突風が吹き、住宅に6棟、住宅以外の建物に6棟の被害が出た。宇都宮、栃木両市の突風でけが人はいなかった。

 一方、1日に続き、2日も午後4時過ぎまで県内全域に強風注意報が発表され、大田原で25.7メートル、那須烏山で19.3メートルの最大瞬間風速を記録。いずれも5月の観測史上最大だった。各地で倒木が相次ぎ、栃木市や那須町などで一時停電も発生した。

 観光名所の日光市奥日光では、一般車両の乗り入れができない市道で倒木があり、低公害バスが千手ケ浜方面への運行を一時取りやめた。県高校総合体育大会重量挙げ競技の会場だった小山南高ではトレーニング場のドアガラスが割れた。

強風で割れた小山南高トレーニング場のドアガラス
強風で割れた小山南高トレーニング場のドアガラス