1990年代の売野さん(左)と山本達彦さん。戦争をテーマにした「哀しみの外電(テレグラム)」などの詞を山本さんに書いた

 何を書いても、メロディーに見劣りしていた。力不足、足元にも及ばない。作詞家になり、初めての経験でした。

 坂本龍一(さかもとりゅういち)さんに詞を書いた翌年の1996年。坂本さんがプロデュースする中谷美紀(なかたにみき)さんのファーストアルバムが発売されることになりました。収録曲10曲のうち、5曲の詞を依頼されました。

 曲の入ったカセットテープを持参し、都内のホテルにこもりました。1週間で書き上げるつもりでしたが、