民間調査会社のブランド総合研究所(東京都)は17日までに、全国47都道府県の住民を対象にした「住民による都道府県・魅力度ランキング」の調査結果を発表し、本県は42位だった。今回は住民の“地元愛”を探る調査となったが、同社恒例の「都道府県魅力度ランキング」と同様、下位に沈んだ。県は「民間企業が発表する順位は追わない」と静観の構えだ。
住民対象の調査は今回が初めてで、5月20~26日、インターネットで実施。47都道府県の15歳以上の約500人ずつに質問し、計2万2973人から有効回答を得た。
住んでいる都道府県を魅力的だと思うかとの問いに、「とても魅力的」「やや魅力的」「どちらでもない」「あまり魅力的でない」「全く魅力的でない」の五つから選択してもらい、点数化して「魅力度」を算出した。
本県の魅力度は36・3点。「とても魅力的」「やや魅力的」の回答の合計は全体の55・2%にとどまった。一方、1位の沖縄県(73・4点)では約9割を占めたという。
具体的な魅力としては「温泉やレジャー施設」と答えた割合が全国で6番目に高かったが、「自然の豊かさ」「食材の豊富さ」「食事のおいしさ」などは全国平均より低かった。
同社の田中章雄(たなかあきお)社長は「栃木県の魅力はたくさん挙げられると思うが、県民自身が魅力に感じていない。地元住民の意識がないと、他県から見た魅力度は上がらない」と指摘した。
恒例の魅力度ランキングで本県は2021年に41位、20年に47位となるなど、昨年まで6年連続で40位台が続いている。今年の結果は10月に公表される予定。
一方、県民2千人を対象に県が毎年実施する県政世論調査によると、本県に「とても愛着がある」「やや愛着がある」の回答を合わせた「県民愛着度」は7割前後で横ばい状態にある。
同社の調査結果について、県総合政策部は「県ブランディング推進方針で定めた通り、民間企業が発表する順位は追わないことにしており、コメントは差し控えたい」としている。